広島が外国人観光客から大注目!インバウンド事情をリサーチ

ここ数年における広島県の外国人観光客数増加の要因は、インバウンド対策によるものと考えられます。例えば、公式サイトの多言語化、ピースツーリズムの提唱、コト消費へのシフトなどです。2020年のオリンピックを控えている現在、このようなインバウンド対策が注視されています。

広島県への外国人観光客が増加している

厳島神社の大鳥居

平成30年に広島県へ訪れた外国人観光客数は275万3千人となっており、7年連続で記録を更新しているという調査結果が発表されました。

参考平成30年 広島県観光客数の動向
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/78/30doukou.html

国籍別の観光客数をみてみると、

1位 アメリカ 371,000人
2位 台湾 258,000人
3位 オーストラリア 209,000人

次いで中国、フランス、イギリスという順位になっています。

また、世界的に有名な旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の“外国人に人気の日本の観光スポット ランキング 2019”においては、2位に広島平和記念資料館、3位に宮島がランクインしています。
今、なぜこんなにも広島県が外国人観光客から人気を集めているのかを掘り下げていきます。

広島県が外国人観光客に人気な理由

まず考えられるのが、広島には、原爆ドームや平和記念資料館という歴史的背景を知れる世界的にも貴重な施設や、宮島や厳島神社、しまなみ海道など観光資源が豊富にある点です。
次に、2016年の5月にオバマ前アメリカ大統領の広島訪問も影響していると考えられます。
「核兵器のない世界」への決意を訴えるスピーチが話題となり、この翌年の広島への観光客が急増しているという結果も出ています。
しかし、もっと詳しく調べてみると、広島県が行っている「インバウンド対策」が、今注目を集めているということが分かりました。
インバウンド対策とは、外国人旅行者をどのように取り込み、満足感のある観光を提供できるかです。

広島県が行っているインバウンド対策の一例を紹介すると、

・多言語で広島の観光情報を発信するWebサイト「VISIT HIROSHIMA」の運営
・「cat street view」という猫目線で街を紹介するストリートビューサービスの配信
・台湾で人気の高いサイクリングに対してしまなみ海道をメインに海外にPR
・宿泊施設に対し外国人からの需要が高いツインルーム増室や高級フロアの拡充を進める
・観光目的が「モノ消費」から「コト消費」に変わり体験型や交流型の観光が注目されているためツアーや日本文化の体験教室の開催を実施
・「Visit Hiroshima Tourist Pass」という外国人専用の交通パスの導入

などが挙げられます。
このような画期的な広島県の取り組みは、多数の海外メディアから取り上げられるほど話題となっており、外国人観光客を集める要因となっているのです。

外国人に人気の広島観光スポット

うさぎ島の様子

広島には様々な観光資源がありますが、そのなかでも特に外国人が興味を示している観光スポットをインバウンド事例と併せてご紹介します。

広島平和記念資料館

広島平和記念資料館は平和記念公園内にある第二次世界大戦時の写真や遺品などを展示している資料館で、近くには原爆ドームもあります。
災害被災地、戦争跡地などを対象とした観光のことを「ダークツーリズム」と呼ばれていますが、共に平和とは何かを考えてその思いを共有するという意味を込めて「ピースツーリズム」を提唱しています。
それに伴い、英語にも対応した特設サイトも開設されており、平和関連施設をめぐるおすすめのルート情報の掲載や原爆ドームなど特定の場所を360度パノラマ映像で見られます。

宮島(厳島)

広島湾の海上に大鳥居が立つ「厳島神社」で有名な地です。
世界遺産にも登録されていることから、多くの外国人観光客が訪れています。
インバウンド対策として、多言語に対応したサイトの開設や12カ国の通貨に対応した自動外貨両替機が設置されています。

大久野島

瀬戸内海に浮かぶ島で、多くの野生のうさぎが生息していることから「うさぎ島」とも呼ばれています。
この島に訪れた外国人が動画サイトに投稿したことで一気に知名度が上がり、平成29年には過去最多の36万人の観光客が訪れました。
また、大久野島は戦時中に毒ガス工場があったことから、うさぎ目的以外で平和学習として訪れている観光客も多くいます。
島にある施設では、外国の人とコミュニケーションがとれるよう、英語表記のメニューを用意して指差しで意思疎通ができるようにしたり、宿泊先を海外からでも予約できるよう「アゴダ」や「エクスペディア」などのサイトに登録したりしています。

インバウンド市場の課題

外国人観光客

2020年のオリンピックに向けて、日本ではインバウンドビジネスが盛んに行われています。
オリンピックが終わればインバウンドが減少していくという事も無く、むしろ緩やかに増加する傾向です。
今後は、多言語対策・リピーター対策・地方都市への旅行者増員が課題となってくるでしょう。