悪質な偽装手口を暴露!~ファクタリングに纏わるトラブル

中小企業の間で広がりを見せるファクタリングサービスですが、国からの許可が不要のため新規参入がしやすく、悪質なファクタリング会社が一定数存在しているのが現状です。詐欺・偽装の手口を解説します。

バブル後ファクタリング会社は徐々に増加

会社経営者と資金不足を表わすグラフ

バブルが崩壊した後、1990年~2000年にかけ、資産・負債のオフバランス化(貸借対照表のスリム化)は多くの企業の課題となりました。
オフバランス化の最も代表的な例は、「不良債権を無くし、新たな資産を作る事」、つまり、入金が不確定若しくは未入金の可能性が高い債権を早期に売却してしまい、流動債権の質を上げると言う事です。
中でもファクタリングは、株式会社のみならず、個人事業主、合同会社、合名会社、社団法人といった多くの個人・法人で利用されている資金繰り方法及びオフバランス化手法であり、インターネットが普及した昨今、前にも増して注目を集めています。
しかし、昨今のファクタリングブームでファクタリング会社が爆発的に増加した事により、一定数の粗悪なサービスを行う業者や信憑性の無いランキングサイト、嘘を掲載するホームページといった、「詐称リスク」が増加している点も否定できません。
このような悪質な会社やサイトには絶対に騙されないよう、予め手口を知っておきましょう。

悪質ファクタリング会社に注意

電話を掛ける悪質ファクタリング会社

悪質なファクタリング会社の間で「莫大な手数料を取る」という手口が横行しています。
シンプルですが非常にダメージが大きく、契約後に「司法書士手数料」「ノンリコース手数料」と称し、事あるごとに手数料を請求するという手口です。

また、2社間ファクタリングでは、売掛債権の買取金を利用者に対し支払いますが、返済は売掛先⇒利用者⇒ファクタリング会社の流れとなり、ここで万が一利用者がファクタリング会社へ支払わなければ、厳しい取り立てに遭うという危険性もあります。
上記に加え、レセプト債に関するトラブル、保証人を要求された等、悪質業者は様々な手口を用いますので、被害・相談事例を予め知っておき対策を立てておく事が望ましいでしょう。

偽装・詐欺

商法が題材の本

先ほどの例と似ておりますが、ホームページの記載や事前相談時・打ち合わせ時の条件と契約時の条件を大きく下方修正する手口です。
明らかな詐称の意思があって行うため、利用者の不利になる事は隠す若しくは口八丁で言いくるめられてしまう可能性が高く、気の弱い代表者様は被害に遭いやすくなっています。
実際に利用してみないと実態が分からないという懸念はありますが、利用した会社の口コミや情報を事前に確認する事で、そのほとんどは防ぐ事が可能です。
また、「偽装ファクタリング」と呼ばれる、実質的な貸金契約を締結させる方法もあるため、事前の情報収集はしっかりと行っておく方が良いでしょう。

ファクタリング会社から逮捕者も?

違法ファクタリング会社を取り締る警察

先日「ファクタリング会社経営者が逮捕!」というニュースが全国を駆け巡りました。
しかし、実際はファクタリング会社を騙った無許可金融業者(ヤミ金業者)の逮捕であり、ファクタリング取引自体の違法性が問われたわけではありませんでした。
ファクタリングやABL(債権担保融資)といった「売掛債権を利用した資金繰り」は、経済産業省も推奨している資金繰りで、今現在多くの企業で活用されています。

しかし、その一方で、ファクタリング会社が増えすぎてしまった事で悪質業者に当たってしまうリスクが生まれてしまったのも一つの事実です。
ファクタリングだと思っていたら貸金契約だった!という事にならないためにも、契約内容をしっかりと確認するように心がけましょう。
福岡エリア・大阪エリアではヤミ金業者が特に多いとされていますので、注意が必要です。

ファクタリングを騙る半グレ・ヤクザ

危険なファクタリング会社の魔の手

一世を風靡した無許可営業の金融業者、所謂“ヤミ金”ですが、法改正・罰則強化を経て、現代では非常に締め付けが厳しくなっています。
利用者が激減した事に加え、ちょっと厳しい取り立てを行おうものならすぐに警察に駆け込まれてしまうため、商売として立ち行かなくなっているのがヤミ金の現状です。
もちろん一定数の需要はありますが、「ヤミ金=怖い・利用してはいけないもの」というイメージが既に定着しており、新規利用者はほとんどおりません。

そこで、ヤミ金業者等を運営する“ヤクザや半グレ集団”が次に目を付けたのが「ファクタリング」です。
前述では“ファクタリング会社を騙るヤミ金業者”について触れましたが、これだけでなく、ヤミ金業を廃業し、新たにファクタリング事業へシフトする、という反社会的勢力が増えています。
反社会的勢力と取引があると銀行が判断した場合、口座凍結や銀行取引の停止といった措置を受ける可能性があるばかりか、取引先やクライアントの評判を落とすという事態に繋がりかねませんので、このような悪質業者の利用は絶対に避けましょう。
また、新規開業する悪質会社のほとんどはノウハウ・専門知識が無いまま開業しているため、粗悪なサービスである可能性も高く、新規利用時はくれぐれも注意する必要があります。

給与ファクタリング

暗闇の中にある給料袋

「給与」は労働者が雇用主に対して有する債権です。
繰り返しお伝えしてきた通り、ファクタリングは債権の売買ですので、貸金業の許可(登録)は必要ありませんし違法でもありません。
その性質を利用し、闇金業者が「給与ファクタリング」と称して違法な貸付を行うケースが相次いでいます。

利用する方の多くが消費者金融を利用できない多重債務者であり、万が一返せなかった場合は「会社に連絡するぞ・社長に変わりに払ってもらうぞ」などと脅されてしまった方も多くいらっしゃるようです。
給与ファクタリングの法的根拠(法律や判例)や違法性の有無、行政の見解等についてまとめましたので、ご利用前に必ずご確認ください。

ランキングサイトのウソとホント

嘘を囁く男性

「カードローン」「銀行融資」「資金調達」等とインターネットで検索をしてみると、軒並み並ぶ“比較サイト”や“ランキングサイト”。
これらのサイトを運営する業者は、当該サイトから掲載先へアクセスし、そこで登録等が発生すると報酬が得られる仕組みであり、良い事やメリットだけを記載し、目的のファクタリング会社へ誘導しています。
また、ランキングサイトは掲載先からの依頼を受けて掲載しているため、その順位には明確な根拠が無く、利用者にとって有益な情報とは限りません。
これらのサイトの情報のみを鵜呑みにせず、実際に話を聞いてみた上で、信用に足りると判断した場合に限り契約締結を行うように心がけましょう。

ファクタリングに纏わるトラブル事例

トラブルに頭を抱える男性

ファクタリング取引のトラブルが増加している傾向にあります。
保証人を求められた」「面談時に提示された条件と契約時の条件が違う」といった苦情・相談が多くなっており、新たに利用するファクタリング会社や初めてファクタリングサービスを利用する場合には、優良業者なのか否かの判断が非常に重要です。
また、近年ではレセプト債が非常に安全性の高い金融商品として流行しておりましたが、証券会社のずさんな運営により、証券の所有者と訴訟に発展してしまったというトラブル事例も確認されています。
「債権を売却する側」にはどのようなリスクがあるのか、予め確認しておきましょう。

ファクタリング会社の見極め方

ファクタリング会社を選ぶ男性

ファクタリング会社を選ぶ際に必ず見るべきポイントについてまとめているページです。
「地域密着型」「民間会社」はフットワークに秀でておりますが、繰り返しお伝えして来た通りファクタリング会社が増えた事により粗悪なサービスを行う業者が一定数存在するようになりました。
特にファクタリングに慣れていない場合ですと、高額な手数料・いい加減なアナウンスで時間が掛かってしまった等、気付かぬうちに被害に遭っている可能性もあります。
誰でも簡単に出来るファクタリング会社の見極め方をご紹介いたしますので、是非利用前にお目通しください。

優良ファクタリング会社を選ぶ

青空と歩く人達

実績はもちろん、電話番号はきちんと記載されているかホームページ上の記載と登記簿上の記載に差異が無いかレンタルオフィス等ではないか等は必ず確認すべき事項になります。
また、過信は禁物ではありますが、掲示板や情報サイトの記載を予め確認し、「嘘と本当」をしっかりと見極めるのも非常に重要です。
電話の対応が悪かったり、少しでも怪しいと感じたりしたらすぐに取引を停止するようにしましょう。